ご注文番号:24381
太刀:白鞘入り(第31回重要刀剣)
銘:◻️◻️国青江住吉次作
元徳◻️年(以下切)
鞘書:薫山博士
備中国青江住吉次 元徳年紀 刃長二尺四寸六分 昭和癸寅年正月 薫山誌 花押
鞘書:田野辺生生
元徳年紀の有する吉次の磨上げの所作して反深く凛然たる姿態を呈し生ぶの時点では二尺七寸五分余り長寸の大作でありし者なり。同工は鎌倉時代末葉の青江鍛治代表者して丁度時期が、銘字が刀銘より太刀銘に転換する頃で本作如く棟に寄りし太刀銘が多いが、中には茎中央に刀銘に切る例も見らる。
常に同工は直調逆がかる小丁子交じりの温雅な出来が通例である中で本作は浅く湾れて尠しく出入りがある丁子を交えて逆がかる賑やかな乱れを見せる点が注目され宛ら南北朝期の次直・次吉・守次らの華やぐ逆さ丁子乱の萌芽を観る感ありて資料性も併せ持つ味わい深き優品也なり。
刃長二尺四寸七分有之 第三十一回重要刀剣指定
歳甲辰林鐘後学 探山観而誌 花押
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は青江住吉次としては 最上作にランクされる作品です。
研磨済み 最上研磨
鎺:純金 54グラム 金二重 丸に剣花菱
刃長:74.8cm
反り:3.1cm
目釘穴:3個
元幅:2.9cm
先幅:1.8cm
重ね:0.7cm
刀剣重量:790g
時代: 鎌倉時代末期元徳(1329-1331)
体配: 磨上区送がありますが銘と裏名がはっきりと見え反りが3.1cmと深く長寸な見事な作品です。
地鉄:小板目肌よく詰んで映りが現れる。
鎬地:板目肌の杢目肌がよく見て取れ、鎌倉時代の様相がはっきりと見えてきます。
刃紋:沸出来、互の目乱れが混じり、帽子は丸みを帯びて刃紋はたっぷりと掃掛る。
特徴:青江は刀銘に銘を切る場合と偉銘の銘を切る場合がありますが、本作は裏銘に銘を切っております。
葵美術より一言:この作品は表裏に表銘と裏銘がある大変貴重な作品です。
青江の作品は銘を刀銘に切る場合がほとんどで。裏銘に切る作品は少ないと言われておりますが、特に古青江は裏銘に切る場合も見られます。当然大名家にあったと思われる作品で、希少な作品です。
700年近く経過した古刀の味わいがふんだんにある太刀です。
第31回重要刀剣指定書
葵美術鑑定書
全身押し形