ご注文番号:17666
脇差:白鞘入り、拵え付き(保存刀剣)
銘:和泉守藤原国貞(初代 親国貞)
新刀:上々作:大業物:摂津
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております。
本作の出来は和泉守藤原国貞 としては上々作にランクされる作品です。
はばき:金着一重
刃長:58.5cm
反り:0.5cm
目釘穴:2個
元幅:3.0cm
先幅:2.05cm
重ね:0.7cm
時代:江戸時代寛文の頃
体配:身幅、重ね尋常な反りがやや浅く長寸のほぼ刀の長さの長脇差
地鉄:小板目肌よく詰んで地錵が付き綺麗な大阪地金となる。
刃紋:錵出来刃区より直刃、その先互の目乱れとなり高低に変化があり刃中
砂流、細かな金筋が働く。
帽子:大きく丸く返る
特徴:和泉守国貞(初代)は天正十七年(1589年)日州に五郎右江衛門良光の長男として生まれ、
上京して同郷の出身堀川国広の門人となる。同門の先輩であった越後守国儔(くにとも)に学んだ。
元和六~七年(1620~1621年)には初代国助と前後して大阪に移り、
嫡子である井上真改をはじめとして多くの弟子を育てた。
元和九年(1623年)九月十五日に和泉守を受領。本作はその直後の初期作である。後に入道して道和と号す。
著名な刀工である井上真改の親に当たる為、「親国貞」ともいわれている。
慶安五年(1652年 九月十八日に承応に改元) 没。江戸時代より大阪新刀の祖と称えられる。
比較的長寸の刀が多く作刀数も多い。
拵:肥後拵え
鍔:木爪型鉄鍔に梅と松の図柄を透かす。江戸時代中期頃
縁:素銅地に名もの図柄を彫る
頭:赤銅地で波の図柄をほる。
鞘:黒呂色石目地鞘にストライプ状に青貝散らしをほどこす。
目貫:赤銅地で椎茸と思われる図柄を高彫りする。
葵美術より一言:本作は脇差としては長くほぼ刀のサイズをした長さで
反りが浅く寛文新刀の体配をした作品です。
肉置きが良く刃は蛤の表面を思わせる作品で
刃紋も匂口の深い互の目乱れを焼いております。
新刀大業物に指定され上々作の作品です。
保存刀剣鑑定書
葵美術評価鑑定書:全身押し形