前回の回答は、
坂倉言之進照包 延宝九年二月吉日でした。
特徴:坂倉言之進照包は二代越後守包貞と称し、初代越後守包貞より学び
その跡目を継ぎ越後守包貞を名乗っていたが、
初代実子若松が成人すると越後守包貞を譲り、
坂倉言之進照包と延宝8年頃に改名したと云われている。
作風は2代助広に倣って濤乱刃となり匂口が深く付き足、太く入り
小錵が良く付き匂口が明るくなるのが通例です。
本作は小板目に小杢目肌を交え肌目が細かに立った鍛えに
地錵が微塵に厚く詰み地景が細かく良く刃入り、匂深く小錵良く付き
金筋、砂流が長めに入り匂口が明るく冴えた出来口を示している。
彼の最も得意とした濤乱風の大互の目乱れを焼き
就中、焼刃に矢筈風の刃や片山乱れと称する彼独特の刃形が見られ更に物打ち
辺には互の目乱れを連れて焼き匂いが一層深く
小錵が良く付き金筋、砂流が長めにかかり匂口、明るくさえている態などには
彼の特色が良く現れている。言之進照包の出来の良い壱口であり
加えて延宝九年紀は同工を研究する上で資料的にも貴重であります。
重要刀剣図譜より引用
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第471回:今回の鑑定 誰でしょうか?(平成30年1月6日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
ヒント
刃長:62.8センチ
反り:1.5センチ
目釘穴:4個
元幅:2.9センチ
先幅:2.75センチ
重ね:0.75センチ
時代:南北朝時代
体配:大摺上無銘で身幅が広く重ねが薄く大切先の体配の良い姿をした作品
地鉄:板目肌の大板目肌が混じり地錵がよく付き地景が入りよく練れた肌目が良く
見てとれる地金となる。
刃紋:錵出来、匂口の深い互の目乱れとなり二重刃がかかり刃中、砂流、金筋が働く
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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