前回の回答は、
長曽祢興正でした。
特徴:長曽祢興正は長曽祢虎徹の門人で後に養子となり通称庄兵衛と称され二代を引き続いた。
長曽祢興正の作品が極めて少ないのは師匠の虎徹を助けていたと考えられる。
銘も師匠の虎徹と酷似しておりかなり代作を行ったと考えられる。江戸に出て上野の寛永寺近辺
東叡山忍岡で刀剣の制作を行った延宝6年6月に師匠の虎徹が亡くなり2代を襲名する。
すなわち虎徹2代が襲名する事となった。
師匠との作刀が長かった為出来は極めて虎徹に酷似し銘もそっくりである所から
かなりの虎徹の代作が多かったのは間違い無い様であります。
本作は虎徹と思わせる程匂口の深い互の目乱れであり長曽祢興正の傑作刀であります。
ほぼ刀のサイズで見事な地金と刃紋であります。切れ味は虎徹と同様に
上々作:最上大業物にランクされ切れ味の極めて優れた作品であります。
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第275回:今回の鑑定 誰でしょうか? (平成26年1月24日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
刃長:1尺7寸9分(54.24センチ)
反り:6分(1.8センチ)
目釘穴:1個
元幅:3.02センチ
先幅:2.13センチ
重ね:0.81センチ
体配:身幅、重ねしっかりとした長寸の脇差
地鉄:小板目肌良く詰んで微塵の地錵が付き精良な大阪地金となる。
刃紋:錵出来、刃区より直刃、その先匂口の深い濤乱刃となり刃縁柔かく足、太く入る
帽子匂口の深い丸い先尖りごころの刃紋となる。
ヒント
1:掬紋を切る
2:匂口の深い太直刃やのたれが圧倒的に多いが時には本作の如く濤乱刃も制作する。
3:郷義弘に私淑して制作した。
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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