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お知らせ

鑑定会:第391回  



前回の回答は、
無銘(尻懸)でした。
特徴:大和五派の中の尻懸派は、現在の奈良県天理市岸田町で則長を事実上の祖として栄えた。
尻懸の名は大和神社の神輿が休息する為に設けられた四角い台石(尻懸石)からきている。
則長には鎌倉時代の文保三年(1319)六十九と行年を添えた短刀が現存する事から、
文永七年(1270)の生まれである事が分かり、また降っては室町期の後代の作もままあって、
同銘の継承が有った事が知られる。この派の作風は造り込みは鎬筋が高く、鎬幅が広く、
鍛えは板目が流れごころで、刃紋は直刃基調という大和物に共通の特色を見せているが、
刃紋に小互の目が目立って連れる手癖を示す点に個性を窺う事ができる。
この刀は大磨上無銘で尻懸と極められたものである。
地鉄は板目が良く詰んで微塵の地沸が付き、見事な潤いのある地肌となる。
刃紋は直刃出来で小沸が付き、ほつれと金筋がよく働き匂口やや深めで
打除けが入り切先は良く掃き掛け、総じて大和色が顕著であり、
加えて裏の元に互の目を交えるなど、大和物の中でも尻懸刃の特色を示しており、極めは首肯される。
本作は地金の良さが素晴らしく板目肌に杢目肌が混じり地景が入って地錵が微塵に付き
潤いのある地金で映りがあらわれ、鎬地も同様に板目肌が見て取れ古刀の雰囲気を発揮している。 
刃紋は尻懸の特徴が良く出ており直刃基調に互の目乱れが混じり
刃中、砂流、金筋が働き帽子は掃掛て火焔風に働くなど尻懸としては格調の高い作品と言えます。
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第391回:今回の鑑定 誰でしょうか? (平成28年06月10日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
この刀はだれでしょうか。
刃長:68.2センチ
反り:2.3センチ
目釘穴:2個
元幅:3.25センチ
先幅:2.58センチ
重ね:0.68センチ
体配:大摺上無銘で表裏に棒樋を掻き通し
身幅が広く重ね厚く反りが深く大切先の堂々とした体配の刀
地鉄:板目肌良く練れて地錵が付き地景がよく入り精良な地金となる。
刃紋:刃区より二重刃となりその先小互の目乱れで、
更に匂口の深い互の目乱れとなり、比較的穏やかな刃紋で
終始し切先乱れ込んで突き上げ心に返る。
刃中、砂流、金筋が働く。
ヒント
1:大摺上無銘で身幅が広く反りがあり大切先の豪壮はなく品
2:地金は小板目肌良く詰んで地錵が微塵に付き細かな地景が入る
3:やや穏やかなのたれに二重刃がかかり匂口の深い互の目乱れとなり
帽子掃掛風に尖って返る。
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。

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