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鑑定会 : 第503回


前回の回答は、
荘司筑前大掾直胤(花押)でした。

特徴:直胤は江戸時代新々刀期を代表する名工の一人である。安政七年(1778)頃羽前山形に生まれ、
荘司蓑兵衛と称し水心子正秀の門に入り、山形から入封した最後の館林城主秋元家に師の正秀と共に仕えた。
文政四年~五年(1821~1822)頃筑前大掾を受領し、嘉永元年(1848)に美濃介に転じた。
作風は多彩で、文化初期頃は師と同様の大濤瀾乱れの作、天保頃には大和伝、
更に相州伝、美濃伝、山城伝の直刃を巧みにこなしている。
壮年期には備前景光・兼光の作風に似た逆がかった互の目丁字を多く焼き、師である水心子正秀の
唱えた実用論に沿った復古刀を目指したものと思われる。各地で作品を残し幕末の最上作に評価されている。
特に天保時代に作刀された直胤の作品は「天保打」と呼ばれ、同工の最も優れた作品が作られている。
天保五年(1834)に作られた相州伝の作には重要美術品に指定されているものがあり、
本作はまさに円熟期の出来である。直胤は次郎太郎直勝、水心子正次をはじめとする
非常に優れた門人を多く輩出し安政四年(1857)に七十九歳で没した。

第503回:今回の鑑定 誰でしょうか?(平成30年9月8日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。

刃長:74.7センチ
反り:1.4センチ
目釘穴:3個
元幅:3.07センチ
先幅:1.96センチ
重ね:0.78センチ
体配:大摺上げ無銘で身幅が広く、
重ねしっかりとした作品で反り適度に付き大切先
となり表裏に棒樋を彫る
地鉄:板目肌肌立ち黒味のする地金となり
地錵が付き淡い白気映りが現れる。
刃紋:小錵出来、直刃、うるみごころとなり帽子うるんで丸く返る。

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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。

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