前回の回答は、
横山加賀介藤原祐永 天保十一年二月日
(菊紋)一備前長船住でした。
特徴:横山加賀介祐永は祐平の次男として生まれ、兄祐盛が七兵衛祐定の養子となったため、
その跡目を継ぎました。その後、天保四年に加賀介を受領、茎に菊紋と一を切り、
友成五十六代孫とも切っています。作風は小板目肌がよく詰んだ精美な鍛えに、
祐永丁子と称される匂出来の華やかな丁子乱れを最も得意としています。
本作は、身幅広く重ねの厚い豪壮な平造り脇差で、小板目肌よく詰んだ
精美な鍛えに細かな地沸つき、刃文は匂出来の丁子乱れに足長く入り、
地刃共に本工の典型的作風を示した優品です。
祐永は伊勢守祐平の次男で、兄の祐盛が横山本家の七兵衛尉祐定の養子となったので
父祐平の跡を継ぎ、茎に菊紋と一文字を切ることを許され、友成五十六代孫とも切る。
地鉄は細美で、刃文は匂口の締まった独特の互の目丁子乱(菊花丁子)を
最も得意としており、その評価は新々刀横山中最も高く備前刀の最後を飾った名工である。
初代横山加賀介祐永(天保頃)は「友成五十六代孫」、二代横山加賀介祐永(嘉永頃)は
「友成五十七代孫」、祐包は「友成五十八代孫」と茎にそれぞれ切る。
しかし天保打ちには友成56代孫などの文言は未だ見た事がないので
分かりませんが通常はいれてないと考えます。
第599回:今回の鑑定 誰でしょうか?(令和2年7月25日)
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刃長:1尺7寸5分5厘(53.2センチ)
反り:3分(0.9 センチ)
目釘穴:2(内1埋)個
元幅:2.92センチ
先幅:1.85センチ
重ね:0.54センチ
刀身重量: 405グラム
体配:身幅、重ね尋常で表裏の棒樋を彫り反りや浅く切先が伸びる
地鉄:板目肌良く練れて地錵が良く付き細かな地景が入る
刃紋:錵出来、匂口の深い直刃基調に互の目乱れが混じり刃中、砂流し、金筋が働く
帽子:のたれて先掃掛けて返る。
ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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(弊社都合により鑑定コーナーに関するメールには返信できませんのでご了承ください。)