前回の回答は、
一(吉岡一文字)でした。
特徴:鎌倉時代の備前物の最も大きな流れは一文字と長船の両派であって一文字派は以後
南北朝にかけて福岡。吉岡
岩戸などの地に繁栄した。この派が一文字と呼称される所以は茎に一の字を刻むことに因
る。銘は一の字だけのもの
一の字の下に個名を添える物、単に個銘の物などがある。吉岡一文字は福岡一文字に続い
て鎌倉時代末期に活躍した刀工軍
で一派の代表工には助光。助茂。助次、助義などがおり作風は福岡一文字とよく似た作品
から互の目乱れとなったり小出来
の作品が多い。この太刀は相対に小模様で穏やかな乱れ刃であるが小丁子、小互の目。小
のたれなど多用の刃が混じって変化を見せおり刃中
金筋、砂流等の働きが豊富である。つけ止めの部分が強調された一の文字が鮮明で吉岡一
文字の銘字の特徴をよくしめしており保存状態も良好であります。
================================================
第735回:今回の鑑定 誰でしょうか?(令和5年3月25日)
刃長:77.0センチ
反り:2.8センチ
目釘穴:1個
元幅:3.45センチ
先幅:2.47センチ
重ね:0.85センチ
刀剣重量:1,020グラム
体配:身幅が広く重ね厚く反りが深くつき表裏に棒樋を彫り初刃を残し鋒は尋常な作品
地鉄:小板目肌良く練れて映り風となる。
刃紋:沸出来互の目丁子が激しく乱れる。最上級の作品で見事な刃紋です。
ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
================================================
回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
================================================
(弊社都合により鑑定コーナーに関するメールには返信できませんのでご了承ください。)