ご注文番号:F19437
鍔:(保存刀装具)
銘:武州住川井寿光
長さ: 7.51 cm x 7.51 cm
重ね(耳):0.37 cm
時代:江戸時代
重量:117グラム
特徴:丸形の鉄磨地鍔に寒山拾得図を鋤出し彫り、小透しし、
金で布目象嵌をほどこす。耳は丸耳。
寒山は寒巌幽窟に住み、樺の皮をかぶって大きな木靴をはいていたという。
拾得は天台山国清寺の豊干に拾い養われたので拾得と称し、国清寺の行者となった。
ふたりは7世代にわたる仇敵同士の家に生まれたが、豊干はふたりを悟りに導いたという。
相交わるようになったふたりは国清寺に出入りし、その食事係となって
衆僧の残した残飯や野菜クズを拾い竹の筒にたくわえて食糧とし、
乞食同然の生活をしたという。時には寺域のなかで奇声・叫声・罵声を発し、
時に放歌高吟したり廊下を悠々と漫歩したりして、しばしば寺僧たちを困惑させた。
そして寺僧が追いかけると手を打ち鳴らして呵々大笑しておもむろに立ち去ったという。
非僧非俗の風狂の徒だったが仏教の哲理には深く通じていた。
中国語では「寒山拾得」を「和合二仙」または「和合二聖」と称する。両者とも詩作をよくし、
ことに寒山は「寒山子詩」と呼ばれる多数の詩を残している。
寒山は文殊菩薩、拾得は普賢菩薩の再来と呼ばれることがあり、
また師の豊干禅師を釈迦如来に見立て、併せて「三聖」あるいは「三隠」と呼ぶ。
寒山子詩を中心に3者の詩を集めたものに『三隠詩集』がある。
桐箱入
葵美術評価鑑定書
保存刀装具