前回の回答は、
昭和十年十一月吉日 大阪住月山貞勝謹作花押
親王殿下御生誕記念
でした。
特徴:月山貞勝は初代の貞一の子供で貞一が明治20年代になると代作を父に変わって制作を続けた。
綾杉肌である月山肌、備前伝、相州伝、大和伝等器用な技術で刀身の彫りも行う等近代の名人として知られている。
大正期後半には天皇家や宮様家、宮内庁を始め陸海軍の軍人の為にかなりの作品を制作した。
月山貞一、月山貞勝は独特の月山はばきを制作している。
本作は綾杉肌の地金に直刃刃紋を見事に制作している。
親王殿下御生誕記念として丁寧に制作された一振りです。
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第273回:今回の鑑定 誰でしょうか? (平成26年1月10日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
刃長:68.7センチ
反り:1.7センチ
目釘穴:2個
元幅:2.94センチ
先幅:2.04センチ
重ね:0.65センチ
体配:大摺上無銘で表裏に棒樋を彫り
身幅、重ね尋常な反りの深い切先延びごころの体配の良い姿をした刀。
地鉄:板目肌の杢目肌が混じり地錵が良く付き
地景が入り肌目が良く見て取れる松皮肌を思わせる地金。
刃紋:錵出来互の目乱れに大互の目乱れとなり
匂口吉深く刃中、砂流、長い金筋が盛んに働き刃は鎬に達する。
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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