前回の回答は、
筑前国福岡住是次でした。
特徴:是次は福岡城主黒田侯の御抱刀工で守次と共に福岡石堂を代表する名工である。備前一文字派の末孫である利英の子で、寛永5年(1609年)生まれ。
半三兵衛または一平と称し、明暦元年(1655年)に江戸に出て、
江戸の左近是一の門下に入る。
3年後に帰国し、黒田家に仕えた。天和元年(1681年)3月3日没。享年53歳。
作風は福岡一文字を思い出させるような丁字刃を得意とする。
本作は地金は良く鍛えられ、刃紋は華やかな丁字乱れを主体とした
野趣に富んだ是次の中で、私見では最も華やかな刃紋と考えます。
また切先の刃紋も同年代に活躍して光平、是一と比較して
最も一文字に似た作品で本作は福岡一文字を思わせる作品です。
================================================
第311回:今回の鑑定 誰でしょうか? (平成26年10月3日)
================================================
ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
刃長:76.6センチ
反り:1.1センチ
目釘穴:1個
元幅:3.26センチ
先幅:2.24センチ
重ね:0.77センチ
体配:身幅広く、重ね厚く、反りの浅い、しっかりとした豪壮な体配の良い刀。
鎬造。庵棟。
地鉄:小板目肌良く詰み、地錵付き、冴えた刃となる。
刃紋:のたれ調に小乱れ交じり、匂口深く、沸良くつき、砂流し入る。
帽子:小丸。
茎:生ぶ、先やや細く、剣形。鑢目筋違。
================================================
回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
================================================
(弊社都合により鑑定コーナーに関するメールには返信できませんのでご了承ください。)