前回の回答は、
傘笠正峯(人間国宝)/平成八年二月 日垣雄亮君 でした。
特徴:隅谷正峰は、大正10年に石川県で生まれた。
老舗の家業を継ぐ筈であったが刀剣の制作に興味を抱き立命館大学で
機械工学を学び立命館日本刀鍛錬所の設立を見る。桜井正幸から学ぶが、
やがて火災で消失したあめに広島県尾道にあった日本刀鍛錬所で懸命に刀剣制作を学ぶ。
戦後は、昭和28年に刀剣制作の機会が訪れ、切磋琢磨して古刀の復元へと努力を重ねていく事になった。
自らたたら製鉄を行い古作を求めて制作を行い、隅谷丁字といわれる独特の作品を制作する迄となった。
昭和56年にはその努力が実り、人間国宝に指定された。
その後は、全日本刀理事長、日本美術刀剣保存協会理事、となった。
昭和40年には正宗賞を獲得、その後も正宗賞を2度受賞し伊勢神宮の御神宝を制作する栄誉を得た。
本作は特に地金が優れて則重を思わせる地金で繁慶にも通じ、刃中に砂流金筋が良く働き左文字にも通じ
帽子は鋭く尖って返る。極めて優れた人間国宝の正峯の傑作刀です。
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第450回:今回の鑑定 誰でしょうか?(平成29年8月5日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
ヒント
刃長:70.2センチ
反り:1.4センチ
目釘穴:1個
元幅:3.0センチ
先幅:2.1センチ
重ね:0.69センチ
体配:身幅が広め重ねやや厚く反り適度に付き
切先やや延びた体配の良い姿をした作品です。
地鉄:板目肌良く練れて地錵が付き綺麗な地金となる。
刃紋:錵出来、互の目乱れに丁字乱れが混じり足良く入り
葉が絡み刃中、砂流、金筋が良く働き、匂口柔らかい。
帽子虎徹を思わせるくびれて丸く返る
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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