前回の回答は、
無銘 (手掻) でした。
特徴:大和鍛冶と奈良の寺院の関係は密接で手掻一派は東大寺の西の
正門の外辺に居住した事によりこの名があると言われています。
一派は東大寺に隷属した刀工達でああったと考えられます。
その祖は包永であり彼の年代は鎌倉後期の正応頃と伝え
以降一派は南北朝時代を経て室町時代に亘って活躍しております。
大和物の中で比較的数多くの作品が制作され当時の勢力が推測出来ます。
この刀は大摺上無銘でありますが鎬幅が広く、鎬のやや高い造り込みで
地には小板目肌に杢目肌が混じり、柾がかって流れ細かな地景が入り
匂口の深い直刃に足が良く働き刃縁柔らかく砂流、細かな金筋が働く。
第551回:今回の鑑定 誰でしょうか?(令和元年8月10日)
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刃長:27.0センチ
反り:0.2センチ
目釘穴:1個
元幅:2.88センチ
重ね:0.56センチ
刀身重量:210グラム
体配:身幅が広く重ねしっかりと先反りがあり、表裏に棒樋と添え樋が彫られている。
地鉄:小板目肌実に良く詰んで地錵が付き肌目が良く見てとれる。
刃紋:錵出来匂口の深い互の目乱れとなり高低があり
刃中、砂流、金筋が良く働き、帽子丸く返る。
ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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