前回の回答は、
無銘(古伯耆) でした。
特徴:古伯耆は平安時代中期から末期頃の刀工群で安綱(834年)
及びその子の真守が活躍する。実質的には日本刀の祖といえる刀工で
島根、鳥取は鉄の産地として当時から優れた製鉄が行われた。
本作は刀剣博物館に於いて古伯耆と鑑定された作品で
1000年以前に制作された作品として今後大切の保存されるべき作品です。
特に地金は古さを感じさせ、板目肌の大板目肌流れて地錵が付き
地景が入り人工的な要素を感じさせない、
自然の流れを感じさせる見事な地金。小錵出来、直刃にのたれが混じり
刃縁柔らかく刃中、砂流、金筋がかかる等、鎬にも同様な地金で
時代の古さを堪能出来る作品であります。
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第285回:今回の鑑定 誰でしょうか? (平成26年4月4日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
刃長:75.3センチ
反り:2.3センチ
目釘穴:1個
元幅:3.04センチ
先幅:1.89センチ
重ね:0.67センチ
体配:身幅広く重ねやや厚めで反り深く、切先やや延びた体配の良い刀
表に棒樋と添樋を及び爪を彫り裏には素剣と爪を彫る。
地鉄:小板目肌実に良く詰んで地錵が良く付き精良な地金となる。
刃紋:錵出来直刃、その先互の目乱れとなり、
丁字乱れが混じりやがて直刃出来となり
帽子丸く先尖りごころに返る。
海を表した上部には空に浮かぶ雲を映りで表したと考えられる。
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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