前回の回答は、
備前介藤原宗次作之/嘉永五年八月吉日 でした。
特徴:備前介藤原宗次は享和三年 (1803)奥州白川に生まれ、
俗名を宗兵衛と称し当初白河松平家の抱え工として活躍するが
江戸に出て加藤綱英門下となり桑名藩の刀工として刀剣を制作する。
麻布に居住して弘化二年に備前介を受領している。
出来は加藤長運歳綱俊の出来に酷似している。
違いは綱俊の刃紋が先にいって二つに分かれる傾向と帽子が
丸くなる傾向に対して帽子が乱れ込む事と刃紋の先端が分かれない作品です。
宗次は制作本数も多いのですが瑕欠点のない地金の良い状態の
健全な作品が特徴といえる。
本作は宗次の中では匂口が深く最上の出来に近い作品と云えます。
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第294回:今回の鑑定 誰でしょうか? (平成26年6月6日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
刃長:70.0センチ
反り:0.9センチ
目釘穴:2個
元幅:3.09センチ
先幅:2.04センチ
重ね:0.65センチ
ヒント:
1:反りの浅い刀
2:匂口の深い角張った互の目乱れ濤乱刃となり足柔らかく入る
3:鑢目は画像の通り
4:茎尻も同様
5:通常、刃区から直刃、その先匂口の深い互の目乱れが多く帽子はくびれて丸く返る作品が多い
6:切れ味が抜群で金象嵌銘の試し切り銘が多い
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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