前回の回答は、
康光(長船) でした。
特徴:備前康光は長船重吉の子で盛光と共に室町時代初期の備前鍛冶の筆頭であり、
特に地金の杢目肌が練れて微塵の地錵が付き映りが明瞭に表れる作品であります。
南北朝時代末期から突然ともいえるこのような見事な地金が制作されたのかは
今後の研究に任されるとして潤いのある肌目は感嘆させられます。
瑕欠点なく良く研磨された作品で鎬地も棒樋等がなく幸いしており鎬地も鑑賞出来る作品です。
作品は本作の様な大刀は少なく短刀や小脇差しが多く制作されて珍しい。
なお切れ味が優れ大業物にランクされている。 正に地金が美しく最上の地金で長船景光をおもわせる作品です。
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第320回:今回の鑑定 誰でしょうか? (平成26年12月05日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
刃長:2尺1寸2分(64.24センチ)
反り:4分5厘(1.35センチ)
目釘穴:1個
元幅:3.12センチ
先幅:2.49センチ
重ね:0.61センチ
体配:身幅広く重ね厚く反りやや浅く切先の延びた体配の良い短めの刀
表に樋を彫り中に素剣と独鈷を彫る、裏には同様に樋を彫り中に剣を彫る、家紋が付き。
地鉄:板目肌実に良く練れて地錵が良く付き精良な地金となる。黒味帯びた地金。
刃紋:錵出来直刃基調に足がよく入り刃縁柔らかく朝霧の煙るごとく。
帽子乱れ込んで尖りごころに返り焼下げ、棟焼が所々見て取れる。
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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