前回の回答は、
上総守藤原兼重でした。
特徴:上総守藤原兼重は初め上総守と称しその後上総介と改める。
勢州阿野津においても制作する。類似工として長曽根興里、法城寺正広、
但馬守貞国、伊勢大掾綱広、津田助直等が上げられる。
兼重は武蔵の刀工。寛永の初めに越前より江戸に移住し、
寛永三年(1626)に和泉大掾を受領。のち和泉守に転じた。
藤堂和泉守高虎に仕え上総介に改めたともいう。
初代は万治(1658)のはじめ頃死去し、二代は仙台、勢州(現在の三重県)
阿濃津でも作刀した。三代は仙台藩主伊達綱村が元禄三年(1703)に上総介となり、
仙台、宇和島、一関などの三藩からの注文には上総守と切らず和泉守と切る。
本作は二代の作品であります。兼重は切味に優れる良業物で、
数多く重要刀剣指定された名工である。山野加右衛門らの試し
銘の入った作が相当数有る剣豪として名高い宮本武蔵の愛刀が
上総介藤原兼重であったと言われる。また、刃取りの特徴は虎徹と良く似ており、
覇気の有る作風である。
第518回:今回の鑑定 誰でしょうか?(平成30年12月22日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
刃長:70.7センチ
反り:1.3センチ
目釘穴:1個
元幅:3.40センチ
先幅:2.16センチ
重ね:0.72センチ
体配:身幅が広く重ね厚く反り適度に付き
切先やや延びた体配のがっしりとした作品。
地鉄:小板目肌に杢目肌が混じり地錵が付き綺麗な地金となる。
地には地景が入る。
刃紋:刃区より匂口にの深い直刃、その先匂口の深い互の目乱れ、
大互の目乱れとなり濤乱刃となって激しく刃中、砂流、金筋が盛んに働く。
帽子:匂口深く丸く返る
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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