前回の回答は、
浪華住月山雲龍子貞一造(刻印)/明治元年季秋でした。
特徴:浪華住月山雲龍子貞一は初代月山貞一は摂津の刀匠。
本名月山弥五郎。天保七年(1836)二月、江州須越村に生まれ、
七歳にて月山貞吉の養子になる。十一歳頃から修行を始め、
二十歳頃には綾杉肌を習得していたと言われる。
明治九年の廃刀令後も作刀ひとすじに進み、明治二十六年には
シカゴ万国博に刀を出品して受賞し、翌年明治天皇より作品お買い上げとなる。
明治三十九年(1906)四月に帝室技芸員に任ぜられる。彫刻の名手としても有名。
大正七年(1918)七月十一日八十四歳で没した。
作刀は嘉永三年(1850)の十五歳から大正七年(1918)の没年までみられる。
但し明治後年になると月山貞勝の代作が殆どとなる。
本作は当然ながら初代月山貞一の作品です。
第546回:今回の鑑定 誰でしょうか?(令和元年7月6日)
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刃長:69.3センチ
反り:1.7センチ
目釘穴:3個
元幅:2.72センチ
先幅:1.91センチ
重ね:0.58センチ
刀身重量:655グラム
体配:身幅、重ね尋常な腰反りがあり
上に行くに従いうつ伏せ心の体配となる。
地鉄:板目肌に杢目肌が混じり地錵が付き
映りが現れ精良な地金となり、鎬地も同様な板目肌に杢目肌が交じる。
刃紋:小錵出来直刃を基調として小足が入り
匂口が深く刃縁が柔らかく品格のある刃紋となる。
刃中、細かな砂流、金筋が働く。
帽子:のたれ込んで先掃掛となる。
ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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