ご注文番号:23831
脇差:白鞘入り(特別保存刀剣)
銘: 井上和泉守国貞
菊紋 寛文五年八月日
鞘書:井上和泉守国貞 寬文五年八月期あり
刃長一尺六寸九分有し昭和五十二年師
走日 寒山誌
新刀:最上作:摂津
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております。
本作の出来は井上和泉守国貞としては 上々作 にランクされる作品です。
鎺:金着二重
刃長:51.4cm
反り:1.0cm
目釘穴:1個
元幅:3.12cm
先幅:2.24cm
重ね:0.67cm
刀剣重量:600 グラム
時代:江戸時代寬文頃(1665)
体配:身幅が廣め反りが浅く寬文新刀の体配をした作品で
切先がやや伸びて体配がよく地鉄が綺麗な地鉄となる。
地鉄:小板目肌肌よく詰んで大阪地鉄となり綺麗な地肌となる。
刃紋:沸出来刃区より直刃、その先互の目乱れとなる。帽子三作風に返る。
葵美術より一言:この井上真改は寬文五年の作品で延宝二年には井上真改と銘を改める。
初代の国貞が老齢となったため初期には和泉守国定で製作を
助け代作として製作を行なった。万治4年頃に朝廷に作刀を奉納しその賞によって菊紋を賜る初めは和泉守国貞ときり寬文十二年八月には真改と改める。天和2年11月に亡くなる。
井上真改と並び称される津田助広は相互に評価される刀工であり中には助広と真改の同作も製作しております。
一般的に助広は動濤刃を焼き真改は直刃刃紋の匂口の深い作品を製作いたします。
時代背景:室町時代から江戸時代に入り刀剣の需要が激減して刀匠は色々な工夫をしながら生き延びていかなければならなかった。金象嵌で切り付け銘を入れたり、刀の刃紋に工夫を入れて濤乱刃や匂口の深い直刃、刀剣の彫りが流行したり拵にも変化を加えて戦いと
いうよりは見て素晴らしいという方向へと製作していったと考えます。
寛永から寬文の時代になると製作方法も異なり突いて行う方法が広まったのは各地で広まった道場の広がりの大きさであったと考えるのです。戦争ではなく安心して戦える場所、さらに一般の人たちも参加できる様になったのが一因であろうと考えるのです。
特別保存刀剣鑑定書
葵美術鑑定書
全身押し形