ご注文番号:23554
刀: 白鞘入り(第38回重要刀剣)
銘: 無銘(古一文字)
鞘書:田野辺先生
備前国古一文字大磨上無銘なり。鎌倉時代初期より同中期にかけて栄えた福岡一文字派の中で鎌倉初期の一類を細分して古一文字と称したり。それらに見る作風は鎌倉中期の豪奢さと異なり古備前物の遺風に尠しく技巧味の加わりたる感のものが一般的なり。本作は直刃小乱で小沸がつく、悠には古様さが丸い飛焼が点続する様には新味がうかがわれ同派と鏨すべきが妥当なる健やかな優品なり。刃長二尺三寸半有之癸卯暦神無月探山識
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は無銘(古一文字)としては最上作にランクされます。
鎺:金着二重
刃長: 70.9cm
反り:3cm
目釘穴:3個
元幅:2.95cm
先幅2.03cm
重ね:0.66cm
刀剣重量:800g
時代:鎌倉時代初期頃 承元頃(1207-1211)
体配:反りの深い作品で鋒もやや長い。
地鉄:板目に杢目が混じり肌目がよくみて取れ、映りが淡く現れる。
鎬地:板目に杢目がよくつく。
刃紋:沸出来二重刃となり帽子に沿って小丸に返る。
特徴:古一文字は福岡一文字の初期の作賓にあたり、古さを感じさせる作品です。即宗、助宗などと同じ古さの刀工であります。
小丁子乱れの作品でしたが、この時代からのちに福岡一文字風の華やかな作品となってまいります。
葵美術より一言:平安時代が終わり鎌倉時代初期に製作された作品で。即宗、助宗などが活躍している時期の作品です。
まだ華やかな福岡一文字までに至らない当時の雰囲気がよく出ておりと思います。817年も経過した作品で現在も当時の輝きを持って輝いております。相当に上手は研磨師師で肌目がよく現れ、鎬地の部分もよく見えております。是非この貴重な作品をお求めください。
第38回重要刀剣
葵美術鑑定書
全身押し形