前回の回答は、
無銘(古青江正恒)無銘(古青江正恒)でした。
特徴:古青江正恒は則高を祖とする妹尾鍛冶で 次の字を多く用いる古青江の主流派とは別に
一派を成した刀工であります。隣国古備前派にも同じく同銘がある。作風は古備前派
と同様でやや地味で渋さを感じさせる 制作年代は平安時代長元 中期から平安時代後期
と推察される。本作は無銘でありますが在銘の正恒は古備前と古青江がありますが銘では
判別が出来ないと本阿弥光孫先生は刀工辞典に記載されている。
本作には宮形光盧の鑑定書が付いておりそれによると信州松代真田家8代の伝来で
幸貫公の御指料であったと記載されている。
右は拝見殊仕り地殊に見事に焼き刃の働き充分に絶佳の御太刀の御座候
昭和17年師走貳拾参日 宮型光盧、犬塚徳太郎 霞俊夫 、小野光敬、 吉川賢太郎 藤代松雄氏
は昭和に於ける研磨師であり目利きとして評価のある方々です。
第514回:今回の鑑定 誰でしょうか?(平成30年11月24日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
刃長:2尺2寸9分(69.4センチ)
反り:4分2厘 (1.27センチ)
目釘穴:1個
元幅:2.925センチ
先幅:2.14センチ
重ね:0.6センチ
体配:身幅、重ね尋常な反りやや浅く切先が延びた体配をした刀
地鉄:板目肌よく練れて肌立ち相州伝の作風で地錵が付き地景が良く入る。
鎬地:小板目肌に杢目肌が混じり柾がかる。
刃紋:錵出来刃区より直刃、その先匂口の深い互の目乱れとなり
刃中、砂流金筋が盛んに働き足太く、刃縁、柔らかく、
帽子のたれて返る三作風となる。
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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