前回の回答は、
寛政七卯秋/奥大和守平朝臣元平でした。
特徴:薩摩は島津家の庇護の元、多くの名工を輩出した。元平は薩摩新々刀前期を代表する刀工。薩摩の藩工奥元直の子として延享元年(1744)に生まれた。安永六年(1777)に父を亡くし家督を相続した。鍛刀は父に学び天明五年(1785)には「薩藩臣奥元平」と銘を切ることを許された。寛政元年(1789)十二月に伯き守正幸と同時に受領、大和守を受領し寛政二年から「奥大和守平朝臣元平」と銘を切っている。文政九年(1826)七月に八十三歳で没する。門人に角元興、名古屋の青木元長がいる。二人の弟、元武、元安も優れた刀工で元平との合作銘の作品を残している。本作は元平が51歳、大和守受領から6年後の円熟期の作です。
出来が良く、名品ですので是非お求めください。
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第305回:今回の鑑定 誰でしょうか? (平成26年8月22日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
刃長:2尺4寸6分(74.54センチ)
反り:4分5厘(1.35センチ)
目釘穴:1個
元幅:3.08センチ
先幅:2.0センチ
重ね:0.75センチ
体配:身幅広く、重ね厚く体配の良い刀。
地鉄:小板目肌良く詰んで地錵が付く
刃紋:刃区から直刃出来でその先互の目足長丁字となり、刃中に砂流入る。
ヒント:
刃区から直刃出来でその先互の目足長丁字となり、刃中に砂流しがかかるのが多く、
通常帽子は丸く返る。茎尻を良くご覧ください。茎尻はこの刀工の独特な茎です。
典型的な作品です。地金が実に綺麗です。
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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(弊社都合により鑑定コーナーに関するメールには返信できませんのでご了承ください。)