前回の回答は、
肥前国出羽大掾行広
でした。
特徴:行広は肥前佐賀の橋本吉信の次男で通称九郎兵衛。
正保五年(1648)出羽大掾を受領し、寛文三年(1663)に出羽守に昇格
後に長崎に赴きオランダ鍛冶であった久次や種長に鍛え方法を学び
以後(以阿蘭陀鍛作)と茎に添銘を入れる。銘に一、あるいは一文字と切ってあるのは、
後に石堂派の鍛冶から備前伝の鍛冶を習ったからである。
鍋島左京の抱工となり、長瀬町に住す。天和三年(1683)に六十六歳でなくなる。
本作は出羽大掾藤原行広の一文字写しの傑作で、ニ代近江大掾藤原正広の
若打ちの覇気に富んだ作に良く似て匂口の深い出来である。
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第365回:今回の鑑定 誰でしょうか? (平成27年12月4日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。
この刀はだれでしょうか。
刃長:2尺0寸3分0厘 (61.5 センチ)
反り:8分5厘 (2.55センチ)
目釘穴:3個
元幅:3.53センチ
先幅:2.71センチ
重ね:0.72センチ
体配:身幅が広く重ね厚く反りが深く大切先の体配で
表裏に濃密な生き生きとした龍の図柄を高彫りする。
地鉄:小板目肌に杢目肌が混じり地錵が微塵に付き精良な大阪地金となる。
刃紋:錵出来に匂口の深い互の目乱れ、濤乱刃となり
刃中、砂流、金筋が良く働く。
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。
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